「お金」に関する本ブログ

お金に関する本の感想とかです。銀行員3年目。FP2級、簿記2級、行政書士、TOEIC730。

【雑記】利益がでればお金って増えるんじゃないの?←違います。

会社の会計の話をしますよ~

自分は銀行に入ったばかりのころ、タイトルにあるように勘違いをしてたんですが、みなさんはどうでしょうか?

自分があまりにも勉強不足だったこともありますが・・・。

同じ勘違いをしてる方がいれば、お役に立てればと思います~

 

まず、会社の決算は普通1年毎ですから
「今期は売上高1億円達成!仕入費用、人件費、税金が引かれて利益が1000万円残った!前期と比べて現預金は1000万円増えてる!」
と思われるかもしれませんが、利益が出る=お金が増えるわけでは無いんです。

なぜなら
売上高-費用=利益ですが、売上高=お金が増える、費用=お金が減るではないんです

なんか意味わかんないこと言ってますね。

 

具体例をあげますと
①借金の返済は費用にならない!

銀行から5000万円を期間5年で借りると1年で1000万円ずつ返すことになります。

この時の利息部分は費用になるんですが、元本部分は費用になりません

上記の会社は利益1000万円でしたが、借金の返済1000万円があればお金はプラスマイナスゼロで、お金は増えません。

借金返済が費用にならないのは、銀行から10億円借りたからといって売上高10億円にならないのと同じです。

 

②仕入費用とは商品を仕入れた時ではなく、商品が売れた時に計上する!

これだけじゃよく分からないと思いますが、
500万円分の商品を仕入れたらお金を払わないといけないんで、500万円現金が減りますね。(買掛金とか支払手形とかそういうのは考えずに)

この時点では、商品を仕入れてお金を払ったにも関わらず、会計的には費用としては0円です!

お金は減っても費用は0円、なんだか違和感ありますね・・・。

これが800万円で売れればその時初めて
売上高  800万円
仕入費用 500万円
利益   300万円
となるわけです。

この例は分かりやすかったですが、会社って色んな種類の商品を扱うので
商品Aを500万円分
商品Bを400万円分
仕入れたりします。

商品Aは商品が全て売れて800万円の売上があがったとして、さっきと同じで利益は300万円ですね。

しかし、商品Bはひとつも売れませんでした。

払った400万円は売れてないので費用になりません。

払ったお金:500万円+400万円=900万円
入ったお金:800万円

この会社は利益300万円出てるのに、お金は100万円減ってます。

実際の会社だったら商品は何十種類もあるでしょうし、仕入も毎月行って、しかもそれが全て売れるわけでないので、上記のように払ったお金と費用の差はもっと複雑になります。

 

以上、具体例で①と②を紹介しましたが、こんな感じです!

利益が出る=お金が増えるではないことが感覚的に分かっていただければ幸いです。

 

利益が出てもお金が減る場合の話が分かりやすいので具定例であげましたが、もちろん逆もあります。また、利益とお金に差が出る要因ももっとたくさんあります。

しかも①や②の要因は組み合わさって発生するんで訳分かんなくなりそうですね。

ただし、この問題を解決するためにキャッシュフロー、資金繰りがあるんです。
利益=損益計算書
お金=キャッシュフロー計算書、資金繰り表
と思ってください。

とにかく、利益がでればお金は増えるはではないという話でした~